2色の配色

[色相とトーン] [2色の配色] [3色以上の配色] [配色のワザ]

 配色と言うからには、2色以上の色がなくては始まりません。 実際にネクタイを身につけるときなど、2色で事足りることはまずないと思いますが、 全ての配色の基本は2色から始まります。こころして読んで下さいね。

2色の配色の基本は、対比させるか、類似させるかの2つに分かれます。 …聞いているだけだと当たり前のようですね。それでは実際にみてみましょう。

☆対比的な配色
ある色に対して、それと対比的な配色をしようとしたときには、 大きく分けて2つの方法があります。つまり、1)色相による対比、 2)トーンによる対比、の2つです。

具体例はまたあとで挙げるとして、まず、 対比的な配色をすることにどのような効果があるのでしょうか?
イメージしていただければ分かることと思いますが、 違いのはっきりとした2色を並べることによって明瞭、快活なイメージを与えることができます。
つまり「明るい」だとか「クールな」だとか、ビシッとしたイメージにつながるわけです。

1)色相による対比
先程のP.C.C.S.の色相環を思い出して下さい。 この色相環は円周上で反対側にある色が心理補色となるように作られています。 単純に言うならば、この円周上で離れている色の取り合わせならば、対比的な配色といえそうです。
それでは実際に並べてみましょうか。

さて、どうでしょうか。左側の組み合わせは黄色(v8)と青紫(v20)、 右の組み合わせは赤(v2)と青緑(v14)です。
右側は今ひとつぱっとしませんよね?反対色なのにどうしてでしょうか?

それは、この2色の明度が似ているからなのです。
色には、それぞれ明度といった物があります。 先程ご覧頂いたvividトーンによる色相環を見ますと、黄色(v8)あたりは明るく、 青紫色(v20)付近は暗くなっているのがお判りになると思います。

このように、同じトーンを並べたときには黄色が一番明るく、 その反対の青紫色が暗い色になってしまうのです。 ですから、黄色から数えて同じ距離にある赤(v2)と青緑(v14)は明度が同じになってしまい、 反対色であるにもかかわらず見にくくなってしまうのです。
このような場合は使う色のトーン(明度)を変えるとはっきりとした差が出ます。
赤の方のトーンをvividからpaleに変えてみました。どうですか?

2)トーンによる対比
今度はトーンによる対比です。早速例を挙げてみましょう。

またもや赤の例ですが、paleとdeep、darkとbrightを並べてみました。 このように、dullトーンあたりを中心として反対の位置に あるようなトーン同士を並べる方法をトーン・オン・トーンといいます。

☆類似的な配色
似たような色相やトーンを並べる配色をすると、 その色やトーンが持つイメージを強く主張することができます。

これについては、多色使いの方がわかりやすいのでそちらで紹介することにいたします。 次項の[3色以上の配色]へお進み下さい。

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